大分県警察本部の交通統計(※)によると、2022年の大分県における交通事故発生件数は2271件で、全国では35位となっています。
初めて交通事故に遭った方は、相手方との示談交渉などについて弁護士に依頼したほうがよいか、またどのように弁護士を選んだらよいか、いろいろと不安が多いのではないかと思います。
この記事では、
- 大分県における交通事故発生状況
- 大分県で交通事故問題を相談したい!弁護士の選び方は?
- 大分県で起きた交通事故は、大分の弁護士に相談するべき?
- 大分県で交通事故について相談できる法律事務所以外の機関
について、弁護士が解説します。
大分県の交通事故発生状況
2013年から2022年の10年間における、大分県内で起こった交通事故の件数は下図のとおりです。
発生件数、死者数、負傷者数いずれも10年間で減少傾向にあることが分かります。
ただし、2022年においても発生件数は2271件、死者数も32人となっており、交通事故はいまだ日常的に遭遇する出来事であることに変わりはありません。
【大分県における交通事故の発生状況(年別推移)】
【大分県が全国に占める位置】
なお、事故の特徴としては、
- 金曜日の発生が多い
- 16~19時までの発生が多い
- 車両相互の出会頭・追突事故の割合が多い
などがあげられます。(※)
(※):令和4年交通統計|大分県警察より
大分県で交通事故問題を相談したい!弁護士の選び方は?
交通事故について弁護士に相談する場合、弁護士はどのように選ぶべきでしょうか。以下で、弁護士を選ぶ上でのポイントを5つご紹介します。
(1)交通事故への対応経験を確認する
弁護士や法律事務所には、それぞれ重点的に依頼を引き受けている分野や、経験豊富な分野があります。
交通事故について相談・依頼するのであれば、交通事故への対応経験が豊富な弁護士を探すことが大切です。
ホームページに過去の解決事例を掲載している法律事務所もあります。交通事故に関する実績をしっかり確認するのがおすすめです。
(2)料金体系を確認する
交通事故への対応にかかる料金は、弁護士事務所によって異なります。
料金に関して何よりも大切なのは、依頼前に料金を明確かつ詳細に提示する法律事務所を選ぶことです。
相場と比べて高すぎないことは大切ですが、安ければ良いというものでもありません。
また、依頼者の事情を考慮した料金システム、例えば
- 事故の相手方から獲得した示談金よりも弁護士費用が上回る場合に差額を返金し、依頼者が損をすることを防ぐ仕組み
- 示談金が振り込まれてから弁護士費用を払える仕組み
などを導入している法律事務所もあります。このような仕組みがあるかどうかチェックしてみるのも良いでしょう。
なお、示談交渉などを弁護士に依頼すると、別途弁護士費用がかかります。
この弁護士費用は、自動車保険などの「弁護士費用特約」によりまかなうことができます。
「弁護士費用特約」とは、弁護士への相談・依頼の費用を一定限度額まで保険会社が補償する仕組みです。この弁護士費用特約を利用すると、実質的に無料で弁護士に相談・依頼できることが多いです。
ここでポイントなのが、「弁護士費用特約」が利用できるのは被害者ご自身が任意保険に加入している場合だけではない、という点です。
- 配偶者
- 同居の親族
- ご自身が未婚の場合、別居の両親
- 被害事故にあった車両の所有者
のいずれかが任意保険に弁護士費用特約を付けていれば、被害者ご自身も弁護士費用特約の利用が可能であることが通常です。
また、弁護士費用特約を使っても、等級や保険料は上がりません。
ご自身が弁護士費用特約を利用できるのか、利用できる条件などは保険会社に確認してみましょう。
(3)後遺障害に関する知見を確認する
交通事故で後遺症が残ってしまった場合、所定の機関(損害保険料率算出機構など)により「後遺障害」として認定を受けると、治療費などの他に後遺症慰謝料・逸失利益などの賠償金を請求できるようになります。
後遺障害の認定を受けるには、医療機関で必要な検査を受け、適切な表現で後遺障害診断書を書いてもらう必要があります。
後遺障害に関する知識がある弁護士であれば、後遺障害認定を受けるために検査や診断書の内容についてアドバイスが受けられます。
交通事故については、後遺障害に関する知見があり、後遺障害の認定における実績を積み重ねている弁護士を選ぶのがおすすめです。
(4)相談でのわかりやすさを重視する
「説明のわかりやすさ」は、弁護士の能力や経験を見極めるポイントの一つです。
相談の段階で、相談者の状況や今後の方針などをわかりやすく説明できる弁護士は、交通事故への対応経験が豊富で、交通事故に関する知識も身につけていると考えられます。
特に、専門的な言葉を使わず、相談者にとってわかりやすい言葉で説明できるということは、知識を自分のものにしていることの現れといえます。
(5)リスクも説明してくれる弁護士を選ぶ
弁護士に依頼すれば、適正な賠償金を獲得できる可能性が高まるのは事実ですが、必ず良い結果になるとは言い切れません。
その意味で、今後のリスク(相談者の言い分が通らなかった場合、どう対処すべきか)も説明してくれる弁護士を選ぶのがおすすめです。
また、リスクについての説明に限らず、質問に誠実に対応してくれるかどうかは重要なチェックポイントです。相談の段階で誠実に対応してくれる弁護士は、依頼後も被害者の立場に立って対応してくれる可能性が高いでしょう。
大分県で起きた交通事故は、大分県の弁護士に相談するべき?
交通事故の場合、電話や郵送のやりとりのみでトラブルを解決できることも多く、必ずしも地元の弁護士に限定して依頼先を探す必要はありません。
弁護士の数で言えば、例えば2020年3月31日における大分県弁護士会の正会員は159人であるのに対し、東京都(東京・第一・第二)の弁護士会の正会員は2万253人と、東京都のほうが弁護士の数が多く(※)、交通事故の分野に精力的に取り組む弁護士の数も多いと考えられます。
出典:基礎的な統計情報(2020年)弁護士等の実勢|日本弁護士連合会
ただし、やはり地元の法律事務所に相談したいという方も多いでしょう。
アディーレ法律事務所のように、全国(大分含む)に拠点を構えて、各地域の弁護士が連携して対応している法律事務所であれば、交通事故の専属チームのサポートを受けられ、かつ各拠点での対応も可能になります。
大分県で交通事故について相談できる法律事務所以外の機関
なお、交通事故のトラブルについて、法律事務所以外にも相談できる場所はあります。
大分県内で、法律事務所以外で交通事故について相談できる場所を以下でご紹介します。
(1)自治体の相談窓口
以下の機関で、交通事故のトラブルについての無料相談を受け付けています。
あくまでも簡単な相談にとどまることが多いですが、いきなり法律事務所に相談するのがためらわれる場合は、まずはこのような機関に相談してみるのも良いでしょう。
【自治体による相談窓口】
住所:大分市大手町3丁目1番1号 大分県庁舎別館5階
電話:097-506-2166
相談日時:月~金曜日(祝日、振替休日、年末年始の休日を除く)8時30分~17時15分
住所:大分市荷揚町2番31号 大分市役所本庁舎2階 市民相談室
電話:097-537-5726
問い合わせ日時:月~金曜日(祝日および年末年始を除く)8時30分~12時、13~17時
相談日時:毎週月・火・木曜日(祝日および年末年始を除く)9~12時、13時~16時30分
- 大分市以外の市町村
役所による無料相談が行われているところがあります。詳しくはお住いの地域の市役所・町役場に直接お尋ねください。
(2)弁護士会等の相談窓口
以下の機関でも、交通事故のトラブルについての相談を受け付けています。
【弁護士会関係の相談窓口】
住所:大分市中島西1-3-14 大分県弁護士会館内
電話:097-536-1458
相談予約受付日時:月〜金曜日(祝日を除く) 9時30分~12時、13時30分~16時
相談日時:毎月第2・第4金曜日(祝日を除く) 9時30分~12時、13時30分~16時
【法テラスの相談窓口】
住所:大分市城崎町2-1-7
電話:0570-078363業務時間:平日9:00~17:00
相談日時:毎週火・水・木曜日 9時30分~15時00分
【まとめ】交通事故の相談は、交通事故案件への経験・知識があり、説明の分かりやすい弁護士を選びましょう
この記事のまとめは次のとおりです。
- 大分県における交通事故発生状況は、2022年に2271件で、全国では35位となっています。
- 交通事故のトラブルを弁護士に相談する際は、交通事故案件の経験・知識があり、説明のわかりやすい弁護士を選びましょう。
- 大分県で起きた交通事故であっても、必ずしも大分県の弁護士に相談しなければならないというわけではありません。地域を限定せず、交通事故案件の経験・知識を有する弁護士を選ぶようにしましょう。
- 弁護士費用特約を利用すれば、弁護士費用を保険からまかなうことが可能です(一定の限度額、利用条件あり)。
アディーレ法律事務所のように、全国(大分含む)に拠点を構えて、各地域の弁護士が連携して対応している法律事務所であれば、交通事故の専属チームのサポートを受けられ、かつ各拠点での対応も可能になります。
大分県で交通事故に遭いお悩みの方は、アディーレ法律事務所にご相談ください。
弁護士は敷居が高く,相談するのは気後れすると感じられている方も多いのではないでしょうか。私もそのようなイメージを抱いていました。しかし,そのようなことはありません。弁護士は皆,困った方々の手助けをしたいと考えております。弁護士に相談することが紛争解決のための第一歩です。ぜひ気軽に弁護士に相談してみてください。私も弁護士として皆さまのお悩みの解決のために全力を尽くします。